荻田先生の退団

2008年9月13日 演劇
荻田先生が退団される。
http://www.sponichi.co.jp/osaka/ente/takarazuka/backnumber/080913/takarazuka.html


外部に出てしまわれるのですか。より大きな世界へ一歩を踏み出されるのですか。


ごめんなさい荻田先生。


実はわたしは彼の作品のファンではありません。ずっとずっとそうでした。

理由はわけがわからないから。
でも「嫌い」と言い切れないのが彼の作品だった。
毎回毎回「わからなさ」に徹底的にこだわってきた。
なぜ「わからないのだろう」「楽しめきれないのだろう」って。

今になって気がついた。
わたしは「わからなさ」が好きだったんだ。
嫌いであれば「わからなさ」にこだわったりはしない。


わたしはきっと彼の作品を「もっと好きになれるはず」なのだろう。
出合ってからいったい何年?
どれぐらい長い間、わたしは「わからなさ」と戦って来たんだろう?

もう少し時間があれば大きな声で「オギー新作キター!!!」
と喜びを顔文字にできるようになれたはずなのに。

もう彼の作品を宝塚で観ることはないのかしら。
どうあがいても謝ってももう遅いのかしら。



わけがわからなくてもよかったのよ。
「魅せられる世界」がそこにあったのだから。



最後まで心底好きになれなくてごめんなさいと声をあげて泣いて謝りたい。
素直じゃなくて、頭が硬くて感性が鈍くてごめんなさい。

貴方の「卒業」がもっと多くの人々を「わけがわからないけどとびきりステキな世界」に誘ってくれますように。



これまでありがとう荻田先生。
そしてこれからもよろしく。