「無垢な淫」てありえますか 花組青年館公演「銀ちゃんの恋」1
2008年10月25日 SORAの世界〜観劇〜東京で青年館版銀ちゃんを観て来ました。
意外にも青年館という箱は銀ちゃんの世界によく似合います。
音響も照明も客席の設計もドラマシティの心地よさにはかなうべくもない。
だけど日本青年館大ホールのあのカビの臭いがしそうな雑多な古めかしさ
は映画撮影所やぼろアパート芝居にぴったりだった。
露骨にぶら下がる照明器具も「銀ちゃんの恋」では立派な小道具。
照明さんが実際に通行したって悪くない。
もっとギトギトベタベタの人情芝居だって日本青年館はスポイルしちゃうんだろうなー。
壁際席や1桁代どセンターの「階段落ち」の見えにくさは泣き所だし
本来ならバウサイズこそ相応しい話だけど、何度も足を運ぶなら断然この箱だ。
「ゆーひくん声大変みたい」という「風のたより」を耳にしたのは行きの道すがら。
一抹の不安を抱えたけど、すんなり聞き取れました。
聞き取れないのがストレスにならない程度。
「大空節」に耳が慣らされているのは否定できないし、
絶好調ゆうひさんだろうと聞き取れない箇所は聞き取れないという諦観もあれど
一緒にいた初見の友人から文句が出なかったのでよしとしましょう。
ドラマシティで誰がどうみても苦戦していた大空銀ちゃん、
一番足りなかったのは観客の心を鷲づかみにする容赦なさだったと思う。
青年館での初見前、開演前にわたしの前の席にいたお嬢さんが同伴のご友人に
「主演と主役は別な作品なの」
と「前置き」しているのを見て涙がこみ上げました。
そうですそのとおり。
ヤスに食われてるー
すみ花の上手さに負けてるー。
いろいろそりゃもうドラマシティ観劇後ダイレクトにわたしに「宣言」した人もいる。
会場の帰り道に盛大に声高に語る方もいらっしゃいました。
そばに誰のファンがいるかなんて考えもしないのだろう。
そう言いたくなるんだね…鬼の首でも取ったように。
東京公演を観るにあたり幕が開く前に余計な力が入って困ったのはその点。
ゆうひさんは「主演様」として大阪からこっち相当ジタバタしたんだと思う。
声の不調がその結果かというと専門医ではないので触れません。
「容赦なさの要求」」は「舞台の真ん中に君臨する」に相応しいかの試験みたいなもの。
劇団がこの作品をそのテストに位置づけているのかいないのか一観客にはわかりっこない。
だけどわたしはファン。
やっぱり認めてもらいたいじゃないですか。
大空祐飛はそれができる男役なんだと。
ふたを開けてみれば。
容赦なさは薄い、
だけどそこにいたのはセクシーな色男でした。
大空さんてばステキにセクシーでした。
アナタ誰?
大空さんてセクシーでしたっけ?
嫉妬や憎悪といった「陰の力」がすごいのは知っていたけれど
セクシーと思ったことは実はほとんどなかったのですねー。
「妖しい」美しさでは右に出るものはいないと言い切っていい人だけど
「セクシー」ではなかったと思う。
おまけにそれは大人の男の危険な色気とはひとあじ違う。
「生まれたばかりのこどもが放つような純粋無垢な笑顔」
をふりまきながらいかんなく発揮されて。
無垢な淫というものが存在するならば
青年館銀ちゃんはまさにそれだ。
意外にも青年館という箱は銀ちゃんの世界によく似合います。
音響も照明も客席の設計もドラマシティの心地よさにはかなうべくもない。
だけど日本青年館大ホールのあのカビの臭いがしそうな雑多な古めかしさ
は映画撮影所やぼろアパート芝居にぴったりだった。
露骨にぶら下がる照明器具も「銀ちゃんの恋」では立派な小道具。
照明さんが実際に通行したって悪くない。
もっとギトギトベタベタの人情芝居だって日本青年館はスポイルしちゃうんだろうなー。
壁際席や1桁代どセンターの「階段落ち」の見えにくさは泣き所だし
本来ならバウサイズこそ相応しい話だけど、何度も足を運ぶなら断然この箱だ。
「ゆーひくん声大変みたい」という「風のたより」を耳にしたのは行きの道すがら。
一抹の不安を抱えたけど、すんなり聞き取れました。
聞き取れないのがストレスにならない程度。
「大空節」に耳が慣らされているのは否定できないし、
絶好調ゆうひさんだろうと聞き取れない箇所は聞き取れないという諦観もあれど
一緒にいた初見の友人から文句が出なかったのでよしとしましょう。
ドラマシティで誰がどうみても苦戦していた大空銀ちゃん、
一番足りなかったのは観客の心を鷲づかみにする容赦なさだったと思う。
青年館での初見前、開演前にわたしの前の席にいたお嬢さんが同伴のご友人に
「主演と主役は別な作品なの」
と「前置き」しているのを見て涙がこみ上げました。
そうですそのとおり。
ヤスに食われてるー
すみ花の上手さに負けてるー。
いろいろそりゃもうドラマシティ観劇後ダイレクトにわたしに「宣言」した人もいる。
会場の帰り道に盛大に声高に語る方もいらっしゃいました。
そばに誰のファンがいるかなんて考えもしないのだろう。
そう言いたくなるんだね…鬼の首でも取ったように。
東京公演を観るにあたり幕が開く前に余計な力が入って困ったのはその点。
ゆうひさんは「主演様」として大阪からこっち相当ジタバタしたんだと思う。
声の不調がその結果かというと専門医ではないので触れません。
「容赦なさの要求」」は「舞台の真ん中に君臨する」に相応しいかの試験みたいなもの。
劇団がこの作品をそのテストに位置づけているのかいないのか一観客にはわかりっこない。
だけどわたしはファン。
やっぱり認めてもらいたいじゃないですか。
大空祐飛はそれができる男役なんだと。
ふたを開けてみれば。
容赦なさは薄い、
だけどそこにいたのはセクシーな色男でした。
大空さんてばステキにセクシーでした。
アナタ誰?
大空さんてセクシーでしたっけ?
嫉妬や憎悪といった「陰の力」がすごいのは知っていたけれど
セクシーと思ったことは実はほとんどなかったのですねー。
「妖しい」美しさでは右に出るものはいないと言い切っていい人だけど
「セクシー」ではなかったと思う。
おまけにそれは大人の男の危険な色気とはひとあじ違う。
「生まれたばかりのこどもが放つような純粋無垢な笑顔」
をふりまきながらいかんなく発揮されて。
無垢な淫というものが存在するならば
青年館銀ちゃんはまさにそれだ。
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