最終回で怒涛の突込みを呼んだ「ファン・ジニ」ですが
NHK総合で10/11(土)より(再)放送されます。
http://www3.nhk.or.jp/kaigai/hwangjiny_gtv/index.html

映像美に浸りたい方、ステキなダーリンたちをめでたい方、
厳しくも美しい母たちに涙したい方は大満足間違いなし。
地上波でのあの美しい映像が流れるのはとっても良いこと。
衛星放送に限定するのはもったいない。
今の日本のドラマ作りには見られない「美しさへのこだわり」をもっともっと多くの人に堪能してもらいたいなー

あれほどコテンパンに書きながら本音で思っています。

本当にもう、主人公が物語らないものだから…
「あの眼力ですべてを語ってる」
と言えなくもないのですが実際は、
「サブ・キャラの方がよほど物語っている」。

まあそれらの「主役を食ってしまう」キャラがあとからあとから出てくるのも宝石箱だと思って手にしたのがびっくり箱だったと喜べば怒りも沸いて来ないと思います。

素人の分際でここをこうしたら?と思った点だけ書かせてください。

チニが見つけた真実の芸の道はキム・ジョンハンの労働歌の中にあった というのはどうでしょう?

23話で突如惑星なんとかから降臨なさった「師」
お前は娼妓だ、そーだろ?ん?

で触発された(かに見えて実は逆切れした)チニが見つけたものを
「視聴者にわかるレベル」
で語るには23、24話はあまりに無責任。あれでは「心の美しい人にしか見えない着物」を「ブラウン管」を通して見て下さいと言っている様なものです。

チニがもがいてもがいて七転八倒しても見出せなかったものって、
キム・ジョンハンがとっくの昔に会得していたものですよ。
どの回だったかすぐ出てきませんが、村の労働者に混じって土木作業(畑仕事でしたか?)に汗を流していたキム・ジョンハン。
労働者に混じって大きな声で歌を歌いながら作業していた場面。
素朴な、節も音程もはっきりしない「掛け声」みたいな歌。
短いけれどキム・ジョンハンも一緒に作業をする男たちも、きらきらと輝いていてとてもいいシーンでした。
「汗ってきれいだな」
と思わせるまさしく「映像が語る」名場面です。

きれいな衣装も楽器もいらない。
「心に訴えかける」
ものの力はすぐ身近なところにある。

市中をさまようチニにもう一度同じような光景を見せることで「思い起こさせる」。
愛して別れた男の面影と共に。

そこにあるものこそチニが求めた真実の芸の道。

そうやって「恋と芸」にリンクさせることであの最終回はもっと深みのあるまさしく「主人公のためのエンディング」になったはずだとわたしは今でも思うのです。


地上波での再放送、のんびりと楽しく見てみたいと思います。
ステキなキャラがたくさん待っていますから。

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